2019-04-07 引っ越し(7)(以前のブログから移動) 月 木々が枝さしかわしあたためるたったひとつのたまごのように 佐藤弓生(『モーヴ色のあめふる』より) ブログでは横書きしかできないが、これは縦書きで鑑賞したい歌。縦書きだと、一首そのものが絵のように見える。漢字はすぐれた象形文字だなあとあらためて思った。 我が家のベランダからは万博公園の木々が見える。 月はそこから上ってくる。 林が輝きはじめると、月は枝にささえられながらその姿を現す。 少しずつ、枝をつたって上へ上へ。 やがて支えは要らなくなってその身ひとつで浮かんでしまう。 浮かんで動いて動き疲れて沈むのだろうか。 お疲れ様。また会いましょう。